
独自の症状を示す認知症患者が一定数いることが把握される、ずっと以前に、レビー小体は見つかっていました。
1900年代初め、ドイツのフレデリック・レビーが神経病理研究を行う中、パーキンソン病患者の脳幹に属する中脳で発見していました。その時には、パーキンソン病に特有の病理であるとされていました。
その後、日本で研究が進み、レビー小体の正体がリン酸化されたαシヌクレインが凝集化したことが明らかにされました。
そして、1976年に小阪憲司先生が、認知症患者の大脳皮質からレビー小体の凝集体を発見したことで、レビー小体型認知症の存在が明らかになりました。
それまで、レビー小体は、脳幹に属する中脳でしか見られない病とされていましたが、大脳皮質でも発見されたという事を証明したことで、認知症医療の新たな扉が小阪憲司先生によって開かれたのです。
その後も、日本で研究が盛んに行われるようになり、レビー小体型認知症は日本で先進的に研究をされている認知症疾患であるといえます。
また、小阪憲司先生は専門書だけでなく、一般の方でもわかるように、かみくだいた表現で、介護者の不安を和らげてくれる書籍を多数発売されています。
レビー小体型認知症の予防、治療、介護と専門的な視点で語られる小阪憲司先は、全国で講演活動も行われています。
興味があられる方は、自治体の認知症担当部所や認知症疾患医療センターなどへお問い合わせをされる事をおすすめします。
お聞きしたいことがあります。私の義理の兄がレビ-小体型認知症で現在神奈川の病院に入院しています。
10年ぐらい前から奥さんが浮気をしているとの妄想がひどくお酒が入ると奥さんに暴力をふるい困っていました。
どこの病院にいつても診断がつかなくていつか月に奥さんに暴力をふるい奥さんが警察を呼んで
入院になりました。先日お見舞いに行きましたら本人がまるで刑務所のようで泣いていました。
兄は普通の時は病人とは思えないので入院をして隔離されていると余計悪くなるように思えてしまいます。
それでも家に帰るとまた妄想がでて奥さんに暴力をと思うとどうしたらよいのか
わかりません何か良い方法がありましたら教えてほしいのですが
澤田様
ご連絡いただきありがとうございました。
回答は以下の通りとなります。
>お聞きしたいことがあります。私の義理の兄がレビ-小体型認知症で現在神奈川の病院に入院しています。
>10年ぐらい前から奥さんが浮気をしているとの妄想がひどくお酒が入ると奥さんに暴力をふるい困っていました。
>どこの病院にいつても診断がつかなくていつか月に奥さんに暴力をふるい奥さんが警察を呼んで入院になりました。
お義兄さんが入院されている方法は医療保護入院ですか?
多分入院先は精神科だと思いますが、現在は入院させる話と言うことではなく退院計画を立てて自立支援を病院が行っているはずだと思います。
中には、昔の様に隔離して退院計画も立てないところもあるようなので調べてみると良いかと思います。
>先日お見舞いに行きましたら本人がまるで刑務所のようで泣いていました。
>兄は普通の時は病人とは思えないので入院をして隔離されていると余計悪くなるように思えてしまいます。
お義兄さんは住み慣れた自宅で暮らすことが出来ずに、集団生活を行わなければいけず、なおかつ好きなことを好きな時にできないと言うことで苦しんでいるのだと思います。
>それでも家に帰るとまた妄想がでて奥さんに暴力をと思うとどうしたらよいのかわかりません何か良い方法がありましたら教えてほしいのですが
方法としては、奥さんと一緒に住むという選択肢以外のことを考えるのはどうでしょうか?
奥さんがまた一緒に住みたいと希望があるのなら、以前よりも周囲の見守りの目を増やして、ある一定の基準を取り決めて、守れない場合は施設に入所などの約束をする。
ですが暴力を振るう恐れがあるのなら奥さんはも一緒に住みたくないと思っているのではないかと思います。
それなら適切な距離感で過ごす。
お義兄さんは急に自宅に帰るよりも、リハビリを兼ねて一時的に老人保健施設に入所する。
自宅には月に何度か外泊して、本人若しくは奥さんも了承すれば再度一緒に住む。
一緒に住むようになっても、週に何日かはデイサービスに行くかショートステーを利用するなど、適切な距離感を保ってるような計画をケアマネージャーなどに作ってもらうと良いでしょう。
今回の返信は、お兄さんが65歳以上であると仮定した内容になっています。
65歳未満であるなら、ケアマネージャーの部分を市町村の障害福祉の担当職員に置き換えれば良いかと思います。