
レビー小体型認知症の方の大きな特徴として「幻視」が見えるということがあります。
アルツハイマー型認知症やピック病などではこのような症状は見られません。
今回はなぜレビー小体型認知男だけがこのような現象を見るようになるのか、そのメカニズムと対応方法をお伝えしたいと思います。
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レビー小体型認知症って幻視が見える理由
レビー小体型認知症の方が幻視が見えやすい理由として、後頭葉の視覚を司る活動が低下していること。
そして物事の判断を行う前頭葉の活動が不適切に行われるということで外が見えやすくなります。
特に影の部分や例でいえばシーツのしわなどの部分では、小人や虫に見える場合が多いようです。
レビー小体型認知症では幻視以外の視覚障害がある
レビー小体型認知症になった場合見間違いである錯視を起こす場合があります。
これも通常の人よりも、格段に現実的なものに見えてしまいます。
地面が波打って跳ねている、目の前の建物が歪んで見えるなど物体が変形して見える変形視という症状もあります。
この症状が見えるととても強い恐怖感を覚えますので、とても強いストレスを受けているということを理解してあげましょう。
そのほか人や虫などいるはずがないものを見る、幻視ではないのですが、人の気配をリアルにいるように感じてしまう場合もあります。
人によっては誰かから常に追いかけられているような不安に駆られて、二階の窓から下に飛び降りたという方も実体験ではいらっしゃるようです。
レビー小体型認知症の症状が進行すると妄想に発展する
レビー小体型認知症の症状が発展すると、本人は事実だと思っている、たちの悪い妄想になる場合があります。
この場合は相手の顔や姿はわかるのですが、中身が他の人間と入れ替わっていると思い込む場合があります。
この病の厄介なところは、とても親しくて心を開いている間柄の人に対してもそうしてしまうという点です。
なので一生懸命介護をしている介護者が本人から、このようなことで責めるような言葉を受けて傷つく場合が多いようです。
その他では、人や物が一つしかないのに複数あると思い込んでしまうと言う症状があります。
・自分の家はここ以外にも三つ持っている。
・自分には同じ顔をした夫が三人いる。
など事実無根な事を本人が事実だと信じきって話してしまう場合があります。
レビー小体型認知症の幻視や妄想への対応はどうすればいいの?
基本的に相手の言葉を受け止めて、反論をしないことです。
本人は今自分が見ているものを、事実だと思っています。
その事実をあなたに伝えてこの危険から助けてもらいたいという気持ちがあるのに、
「嘘ばっかりついて、変なこと言わないでよ」
などと、拒否されてしまえば相手には素の感情が強く残ってしまい、あなたに不信感を持ってしまいます。
なのでまず初めにすべきことは、相手の話を受け止めてあげるとてうことが必要です。
もし自分や他人に危害を与える恐れがない場合は、このまま様子をみるか主治医の先生と相談をして進行予防について考えるということになります。
ですが自分や他人に危害を加える恐れがある場合には、すぐに精神科などの進めるようにしましょう。
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いつも変なこと出てるから、今日もほっておく。
そのようにして、放っておいたら取り返しのつかないことになってしまったというケースはよくあります。
自分でその線引きをするのは難しいと思うので、医療関係者や福祉関係者の協力を入れながら、一緒に介入する線引きを決めるということが大切だと思います。
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