
レビー小体型認知症症状の特徴をわかりやすく教えて欲しいという質問がありましたので、初めてレビー小体型認知症を学びたいという方の為に事例を踏まえて説明を行いたいと思います。
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レビー小体型認知症の症状には3つの特徴がある。
レビー小体型認知症の症状は、大まかに3つの特徴があります。
そして、この特徴が確認できれば、「素人」でもレビー小体型認知症の判断が行える!、と私が懇意にしている認知症サポート医が言っていたので、ぜひ理解されることをおススメします。
特徴1.幻視(現実にはないものが見える)
レビー小体型認知症イコール幻視というくらい、顕著にみられる症状の特徴といえます。
私の知っている方では、夜になると机の上に小さな黄金色の虫(小指第一関節くらいの大きさ)のものがどんどん湧き出してくるので、手で振り払い続けるという方もいらっしゃいます。
また、人間に見えるようなもの、例えばシーツのしわが裸の男性に見えて、そのシーツに包まっている奥さんが毎晩男と抱き合っている様を見せ付けられるといって、堪忍袋の緒が切れた、レビー小体型認知症のご主人が夜間に奥さんに殴りかかったりするという例があります。
特に、この幻視の特徴は、「リアル」に見えるという事です。
他人から見れば、非現実的であり得ないようなものが見えるというのですが、本人にとっては現実的に見えているという非常に恐ろしいものとなります。
あなただって、いきなり食卓に虫が這い出してきたら振り払うもしくは、殺虫スプレーを振り掛けるでしょう?
レビー小体型認知症の方は、その当たり前の行為を行っているんですよね。
ということは、自分の身に危機が降りかかってきた際に対策を取るという行為機能は保たれている訳です。
その強みの部分に焦点を当てて、本人の支援を行えるかどうかで治療の進み方が変わってきます。
特徴2.パーキンソン病のように体の動き方がたどたどしくなる
ちょっと、たどたどしいという表現が適切でないかもしれませんが、パーキンソン病患者の体の動きの特徴と同じような動きになる場合が多くあります。
その理由は、パーキンソン病の原因と予測されている原因とレビー小体型認知症の原因とされている脳神経物質が同じものであり、身体的に症状が出ればパーキンソン病、認知面で症状が出ればレビー小体型認知症と言う医師もいらっしゃいます。
ですので、レビー小体型認知症とパーキンソン病は非常に根本的に深いかかわりがあるのです。
そして、パーキンソン病の身体的特徴は、進行すればするほどわかりやくなります。
まず、手足の振るえが現れます。自分では止まっているつもりなのに、手先やプルプル震えているという感じです。
なお、徐々に歩行する足が上がらなくなり、すり足で歩くようになります。このようになると、小さな段差でつまづきやすくなり転倒が増えていきますので注意が必要です。
また、表情のこわばりがひどくなり、本人は笑っているつもりなのに、他者からは無表情に見えるようになる場合もあります。
特徴3.認知症の波のアップダウンが激しい
注意力や意識がはっきりしている時と、はっきりしていない時の差が日中もしくは数日おきにひどく差が見られます。
ですので、介護者が本人に振り回されて限界を感じる方も多くいらっしゃいます。
中には、「わざとしているんじゃないの!」と勘ぐってしまい、本人を叩く、暴言を言ってしまうなどの虐待行為に発展してしまう場合もあります。
言葉ではわかっている行為でも、介護者自身には日常であり、支えが必要になりますので、早めに支援者に加入もしくは助言が受けられる環境を整える必要があります。
以上、①幻視(現実にはないものが見える)②パーキンソン病のように体の動き方がたどたどしくなる③認知症の波のアップダウンが激しいというのがレビー小体型認知症症状の3つの特徴となります。
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