
レビー小体型認知症は、幻視・幻覚やパーキンソン病のような身体症状が見える為に、他のアルツハイマー型認知症などの認知症疾患とは違った介護方法が必要となります。
そこで、レビー小体型認知症の方への介護方法のポイントをお伝えしたいと思います。
レビー小体型認知症の介護のポイント【否定しない】
レビー小体型認知症の方には、リアルな幻覚や幻視が見えます。その為に、通常では考えられないような話をしたり、行動を行うので周囲の人は驚く場合が多くあります。
また、現実とは全くかけ離れた内容であるために「そういう事は全くない!」「変なことを言わないで!」など、本人を否定したくなる事と思います。
特に、幻視が介護者を悪者にするような内容の場合、言われのないような言いがかりをつけられることもあります。
しかし、そこで本人を否定してしまうと、本人は幻覚や幻視から精神的に傷つけられているのに、実際に介護者から否定されると、さらに傷つけられ、介護者が傷つける事を「肯定」してしまったという風に受け取ってしまい、関係の修復が難しくなる場合さえあります。
ですので、本人に見えている幻覚や幻視は、本人にとっては「現実」であると理解をして、対応をする事が必要となります。
また、幻覚や幻視には、見えてくるパターンが存在する場合があります。特に夕方や夜間など、周囲が薄暗くなってきた時に見えやすい場合が多くあります。
ですので、パターンが把握できてくると、心構えを行うことができます。いつも夕方に本人から幻覚が見えて怖いと訴えがある場合は、前もって夕食作りを早くして、寄り添う時間を持てるようにするなどの対策を行うことができます。
また、幻覚や幻視を誘引するものとして、人のように見える洋服などがあげられます。
本人が安らいで過ごせるように、人と誤認するような物を置かないように、見えやすい所に洋服を立てかけたりしないような、環境の配慮を行うことが必要になります。
最後に、どうしても幻覚や幻視が消えずに本人の不穏が収まらない場合には、幻覚や幻視に介護者が触れてみる、手をたたいて消えたように見せかけるという対応もあります。
そうする事で、本人を困らせている幻覚や幻視が消えることがあるので、試してみる価値はあります。
そこで幻覚や幻視が消えなくても、本人に対して「ほら!人は消えたでしょ?怖くないでしょ!!」などの否定してはいけませんのでご注意ください。
以上、レビー小体型認知症の介護の【否定しない】について説明しました。
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